低侵襲医療とは、最小限で最大の効果を期待する医療という意味であり、特に従来の医療 に比べて侵襲が少なく、従来と同等、あるいはそれ以上の効果が得られるように新しく開発 された独自の医療術式をさします。
最小侵襲手術(Minimally Invasive Surgery)という言葉が、1990(平成2)年に医学文献に最初に紹介されて以来、小さな切開を加えて特別な手術器具や内視鏡などを用いて行う外科手術が、低侵襲医療と呼ばれるようになり、今日では、腹部外科における腹腔鏡手術や肺外科における胸腔鏡手術、整形外科における関節鏡手術などが盛んに行われています。
歯科領域においても、関節鏡下での顎関節手術、歯周外科手術、骨移植手術、インプラント手術などでは、それぞれ新しく開発された機械や器具を用いて侵襲の少ない手術方法が考えられています。
低侵襲医療が脚光を浴びるようになった背景には、患者様にとってより優しい医療が求められている現状があります。
医師は、患者様にいくつかの処置方針を丁寧に説明する義務があり、患者様は説明を受けた治療法のうち、最良の一つを納得したうえで選択します(インフォームド コンセンント)。低侵襲医療は痛みが少なく、傷口が小さく、治癒も早いなどのメリットがあるうえに、治療期間も短縮でき、日帰り手術が可能となる場合もあるため、患者様のQOL(Quality of Life)の向上にも貢献できます。しかし、最小侵襲手術は比較的新しい技術であるために、次のような問題点も指摘されています。
