日本の根管治療と米国式根管治療

数年前に痛くなったので神経を取って治療した歯なのに、その後、化膿して再び痛みだし、浮いたような感じになり、やがてグラグラしてきたという経験はありませんか?最悪の場合は顔面が著しく腫れて、抜歯を余儀なくされる場合もあります。どうして治療したところが痛んでしまうのでしようか?これには、理由があります。

神経を抜いて薬(防腐剤)を詰める治療を根管治療といいますが、根管治療は非常に難し い治療で、苦手な先生もたくさんいるのです。米国では根管治療専門の歯科医(エンド ドンティスト)がいますので、治療も完璧で、術後のトラブルもほとんど起こりません。しかし、患者様は主治医と専門医を行ったり来たりしなくてはならないので、完治させるまでにかなりの根気が必要です。

それに対して、日本の歯科医はなんでも一人で治療しなくてはならないので、大変です。 根管治療も100年前とほとんど変わらない方法で治療しています。健康保険でできることになっていますから、痛みがなければすぐにかぶせてしまいます。そして、冒頭に述べたように数年後に痛くなり、調べてみると歯の根に腰がたまり、再治療が必要になるのが大半なのです。

また、日本の歯科医が行う根管治療は(リーマー ファイル)という、ヤスリのような器具で感染した部分を削り取って、(ガッタパーチャー ポイント)というゴムでできた針を詰めるのが一般的です。

しかし、ヤスリでは完璧に感染源を取り除くことができず、汚れを奥のほうに押し込んでしまいます。ゴムでできた針を詰める方法も、完璧に充填することができず、必ず死腔(デ ッド スペース)ができ、そこにタンパク質や血液が入り込んで腐敗していくのです。
一方、米国式根管治療では、インディアナ大学歯学部歯内療法科・セニヤ教授が発案した回転切削器具を使います。この器具はチタンでできており、湾曲した根のなかを回転しながら汚れを外に掻き出してくれます。そして、完璧に汚れを取り除いたところに熱で暖めた流動性のある樹脂を一定の圧力を加えながら充填していきます。完璧に充填された根管にはデッドスペースは存在しませんし、経年変化もありませんから、再治療の必要性はほとんどありません。

現在、この方法はアメリカではスタンダードな治療方法となり、歯科の学生も大学で教わっていますが、残念ながら日本ではあまり知れていなくて、健康保険の適用外の治療法なのです。
今後近い将来には、米国式の治療法が一般化していくことは問違いないと思います。

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